円板の表面に生育した微生物の働きで汚水を処理する方法です。
円板表面には汚水に適した各種微生物が自然に繁殖し、2~4mmの膜状を呈します。直径2m、2.4mの成型された円板は、汚水槽の中に半分ほど浸され、1分間の2~3回転の低速で回転します。
円板が汚水の中に潜水する間に汚水中の有機物と接触し、空気中に出ている時に大気中の酸素を取込み、好気性微生物を繁殖させ水を浄化する方法です。
1. バツグンの経済性。
プレキャスト工法で出来るので、従来の方法に比べて、建築費が安く、かつ短期間で建設できます。
2. 従来の活性汚泥法に比べて電気代が1/10程度。
円板体及び、シャフトの荷重が軽く、円板体が平面であるため、汚泥の付着、はく離及び、空気の供給が全体に均一に行われ、低速回転でも十分に酸素供給が出来るので消費電力は少なくて済みます。
流入水質:2000PPM/汚水量:10㎥で毎月当たり350kWH/月(9,000円)程度で済みます。
回転円板式と従来の活性汚泥方式との比較
流入:2000PPM/汚水量:10㎥/放流BOD:60PPM以下
従来の活性汚泥法 | 回転円板式 | |
電気代 | 120,000円(毎月) | 350kWH 9,000円/月(基本料金共) |
建築費(解体工事を含む) | 1,000万程度 | 800万程度 |
希釈水 | 2倍希釈 | 2倍希釈 |
騒音 | 送風機(ブロワー)又は撹拌機を使用するので、騒音問題がある。 | 円板体を廻す減速機モーターの音だけで済む。(45ホン程度) |
汚泥処理 | 余剰汚泥の引き抜きは、目で見て行い、しかも汚泥の発生量が多い。 | 余剰汚泥の引き抜きは自動的に行われ、汚泥の発生量は従来の活性汚泥法に比べて少ない。 |
3. 運用、管理が容易。
運転管理に熟練した技術者を必要としません。回転軸受や駆動部分に定期的に潤滑油を注入する程度で済みます。
4. 耐久性に優れている。
発砲スチロール製なので浮力が大きく回転軸にかかる荷重が少なく耐久性に優れています。
5. 汚泥が嫌気化されない。
円板体が平面構造であるため、汚泥のはく離が容易に行われ汚泥が嫌気化されることはありません。
6. 分割でき、設置場所を選ばない。
円板体は分割出来るようになっているので建物内、地下室等での現場据付が容易です。
・φ2000mm:4分割
・φ2400mm:6分割
φ2400mm:6分割で1/6円板体交換。
円板体の損傷時に、部分的に交換ができるため、処理能力の低減を抑え、かつ交換費用を最小に抑えることが可能です。
7. 高い浄化効果。
円板体のスペーサー部分が汚水の撹拌に有効な役目を果たし、高い浄化効率が得られます。
円板表面には汚水に適した各種微生物が自然繁殖し、2~4mmの膜状を呈します。
8. 汚泥処理が簡単
処理過程において、一切薬品を使用しないので処理汚泥を堆肥として利用出来ます。